M3b ・貝原 冴太郎
・片桐 綾真
・幸田 光海
・城阪 和輝
・鈴木 鳳真
・高柳 和矢(班長)
・結城 涼
①背景
原動機がテーマであるためエンジンを使う乗り物を製作しようと考えた。班員の一人が船舶免許を取得していて日頃の話題でも船の話がよく出てきており、ほかの班員も船について興味があったためカートやバイクのような一般的な乗り物ではなく船を製作する事にした。
②ねらい
船体を作る際にガスやアークなどの溶接、船外機製作の際には旋盤やフライス盤、材料切断の際にはシャーリングや高速カッターのような様々な工作機械を駆使することで、機械加工の技術やノウハウをより深く理解することが狙いである。
③研究内容
1)船体、船外機の設計(3D CAD)
2)材料の発注
3)材料の加工
4)船体の製作
ア)竜骨(キール)の溶接
・骨組みとつながるチップの溶接に苦労した。
イ)骨組みの溶接
ウ)外板の溶接
・1.2mmの鋼板だったためガス溶接を主に使用した。
エ)水漏れ検査、コーキング施工
オ)船外機の製作
a)プーリーやドライブシャフト、ベアリング受けの製作
・旋盤で中ぐりやねじ切り、外丸削りなどを行った。
b)エンジン取り付け部の製作
c)全部品の組み立て
・ベルトの張り具合の調整に苦労した
d)スタンドの製作
e)水漏れ検査、コーキングの施工
・かごに水を溜めて検証した
④技術的知識
船体の設計について
1)水に1㎥の箱を沈めると、水の比重が1000kg/㎥なので1000kg分の浮力が発生する
2)2,3人を乗せる想定なので、船の自重+200∼300kg分の浮力が必要
3)船体の形を作り、CADの体積を求める機能を利用して0.35㎥以上ある事を確認する
4)その図面に貼り付ける形で骨組みし、外板を付ける形式で設計した
船外機の設計について
1)エンジン、プロペラについては、市販品を用いた
2)分解を前提にし、ボルト止めを基本とする
3)プロペラに必要なトルク(回す力)を求める
4)それにあったベルト比にするため、プーリーの径を求める
5)プーリーに合わせて部品を配置し、かかる力に合わせてベアリングを使用した
⑥まとめ
今回の課題研究を通して、モノづくりの大変さや楽しさ、自分たちで設計、製作したものが正常に動き、運転できた事への喜びを知ることができた。
船体の製作過程で、溶接部がひずんだり船首が低くなったりと、予想を超えるハプニングが多々発生し、リカバーを強いられたが、それによる実践的な技術の向上、失敗した際の柔軟な対応力が磨かれた。